世界一いかしたロックンロール・コーラス隊
『ヤング@ハート』
白いちょび髭を生やした92才のおばあちゃんの
シャウトから始まるこの映画は
「ヤング@ハート」のコンサートまでの約7週間を追った
ドキュメンタリーです。
ヤング@ハートは1982年
アメリカの高齢者向け公営住宅の住人で結成され
ビル・シルマンの指導の下
地元ノーサンプトンでコンサートを開くようになる
そのコンサートは大反響を呼び
メンバーの入れ替わりがありながらも毎年行われ
ヤング@ハート結成13年後にはなんと
ヨーロッパ、オーストラリア、カナダでのコンサートで
チケット即完売するまでの大成功を収める
若い観客達が
老人達の歌に
なぜこんなにも感動し
なぜみんな涙して
なぜスタンディングオベーションなのか?
黄金の歳月「ゴールデンイヤーズ」を過ごす
ヤング@ハートのメンバー達は
常に「死」と隣り合わせだが
毎日「生」を感じて生きている
コンサート直前にヤング@ハートのメンバーが2人
立て続けに他界する
病気と闘いながら死に際でもジョークを言い
とても愛らしくチャーミングなメンバー達
精一杯歌って
そして人生の幕を閉じる
残ったメンバー達は歌い続け
新しいメンバーを迎え入れる
それはまるで魂のリレーをしているよう
平均年齢80才の
歌がうまいわけでもないコンサート
そこには人生の重みがあり
寛容さがあり
何才になっても何度でも人生を変えられる
大いなる希望があり
刑務所への慰問コンサートで
受刑者達の心の棘もあっとゆう間に溶かしてしまう
深い許しがある
彼らのように輝いた晩年を送りたい
年を取ってゆくのが少し楽しみになる
そんな素晴らしい映画でした
